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2016年10月08日

炊飯器はコンセントに挿したままでお願いします

テレビで良く見る節約番組の影響でしょうか、待機電力がもったいないということで、使わない時に家電製品をコンセントから抜いてしまう人がいます。

でんきやさんの立場から言えば、「全く意味の無いこと」で「かえって機器にダメージを与える」ので全くナンセンスな省エネ対策だと思うのですが、テレビの効果は絶大で、あまり聞く耳を持ってくださる人がいないというのが実際のところです。

そこで、いくつかの家電製品について、「コンセントから抜くとどんな不具合が発生するか」という実例をこれから記事として挙げていきたいと思います。

今回は、炊飯器で起きる不具合について、です。

炊飯器はコンセントに挿したままでお願いします
炊飯器上面の液晶表示

炊飯器には、時計とタイマー機能があり、それを内蔵メモリーに記憶しています。
コンセントから抜いた際に、それらを記憶しておくための電源として、電池が内蔵されています。
コンセントから抜いても液晶画面がそのまま映っているのは、その内蔵電池のおかげです。

ただ、この電池、コンセントに挿していることが前提の為、完全にコンセントから抜いた状態のままだと、3年ほどで寿命が来てしまいます。

通常は、長くても15年ほどで買い替える製品ですので、内蔵電池の寿命が来ることは無いのですが、コンセントから抜いた状態を基本にしていると、5年もしないうちに内蔵電池の寿命が来てしまいます。

内蔵電池の寿命が来たら交換すれば良いじゃないか、と考えると思いますが、メーカーではコンセントから抜かないことが前提となっているため、内蔵電池が交換出来ない仕組みになっています。
(仮に交換するにしても、フタを外してポン!とはいかず、大変な手間が掛かります)

内蔵電池の寿命が来るとコンセントから抜く度に内蔵メモリーの記憶がリセットされるため、コンセントに挿す度に時計を合わせ、タイマー時間をセットする、ということになります。

内蔵電池の寿命が来ても、コンセントを挿しっ放しならば上記のような問題は発生しませんが、原因が分からない人が途中から気付いてコンセントに挿しっ放しにすることは、ほとんど無いと思います。

当店では、二人のお客様が、このケースに該当していました。結局、お二人とも、あまり間を置くことなくまだまだ使える炊飯器を買い替えすることとなりました。(やっぱり時計合わせが面倒くさい)

先日、訪問させて頂いた家でも炊飯器をコンセントから抜いていたので「これからは挿しっ放しで」というお願いをしてきました。

ちなみに、待機電力は1W。26円/KWhで計算すると、1日あたり0.6円。(1W×24H×26円÷1,000)
1年で約220円。(実際は、炊飯と保温時間があるので、純粋な待機電力時間はもっと減ります)

これを高いと思うのか、「チリも積もれば」と思うのか、大したことはないと思うのかは、その人それぞれではありますが、いちいちコンセントを抜き挿しする手間、内蔵電池が効かなくなってから都度、時計を合わす手間、そしてそれがイヤになって早めに買い替えるコストを考えると、挿しっ放しに軍配が上がるのではないかと思います。

ちなみに1回の炊飯で約5円(200W)、保温が1時間あたり0.4円(15W)ですので、それらと待機電力とを比べてみて、別な形で省エネするほうが「楽」というのが分かるかと思います。
(炊く回数を一回減らすだけで8日分、保温時間を3時間減らすだけで2日分の節電)


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Posted by ゆで落花生 at 07:42│Comments(0)
 
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