2020年07月17日
当社に責任は無いと言った、ノジマの杜撰なエアコン工事
昨日記事にした、量販店の取付け不良による冷媒ガス漏れについて、詳しく記事にしたいと思います。
室外機をずらした後、冷媒ガスが漏れ出した時に、室外機と配管との接続部を慌ててナット締めしてもガスの流出が止まらなかったので、配管接続時の施工不良が原因ではないかと判断しました。
冷媒ガス放出後、ナットを緩めてみた
高圧側(上側の細い銅管)のフレア加工が伸びきっています
伸びた部分を切断し、再フレア加工
冷媒ガスが全て放出されてしまった後、ナットを緩めてみたら、予想通り。高圧側(上の細い側)のフレア加工した部分が伸び切っています。上下の画像を見比べてみれば、その差は歴然だと思います。
このチューリップ状にフレア加工した銅管先端を室外機側のボルトの先端と密着させ、その部分をナットで適正トルクで締め付ける、というのが正しい施工となります。
上の画像の状態は、銅管とボルトとの密着が不完全な(隙間が空いた)まま、ナットを締め込んだものと思われます。私も過去に何度か、この失敗をしております。
低圧側も締めすぎ?で銅管が薄くなっています
低圧側(下の太い側)のフレア加工も薄くなってしまっています。おそらく、適正トルク以上で締め付けたのではないでしょうか。
健全な位置で銅管を切断し、フレアの再加工
適切なフレア加工と、以前のものとの比較
新旧のフレア加工を見比べてみると、銅管やフレア加工部分が伸びているのが分かるかと思います。
配管接続後、真空ポンプで真空引き
漏れが無いことを確認してから、冷媒ガスをチャージ
電子バカリで確認しながら、規定量のガスをチャージ
配管接続後、長めに真空引きをし、その後しばらく放置して漏れが無いことを確認してから、規定量の冷媒ガスをチャージしました。
原因はどうであれ、室外機をずらしたことで冷媒ガスが漏れたことは間違いないことなので、この作業は、こちらの負担で行ないました。
この取付け不良以外にも、いくつか問題点というか、手抜き工事というか、指摘しておきたいと思います。
Fケーブル(電線)を途中で繋いでいる
テープ巻きをしている冷媒管の途中に、デコボコしている部分が見えるかと思います。これはFケーブルを途中で繋いだ痕跡です。通常、室内機と室外機とを繋げるFケーブルを途中で繋ぐようなことは、漏電リスクがあるために、絶対に行ないません。
仕方なく途中で繋げなければならない場合は、絶対に雨の掛からない場所、例えば配管カバー内で接続します。このように、テープ巻き部分で接続することは、絶対にやってはいけないことであります。
周囲にシーリングやパテ埋め等の雨水侵入策の無い頭部カバー
続いて、配管カバーの頭部。シーリングやパテ埋めなどの雨水侵入策が全く行なわれていません。軒の深い部分であれば、そのような処置を行なわないというケースもあることはありますが、ここはほぼ軒の出がない場所。ここで処置を行なわないのは、手抜き工事以外の何物でもありません。
カバーを外すと、以前のビスがそのまま
ネジ山の潰れたビスをネジザウルスで掴んで廻す
頭部カバー周囲をパテ埋めして作業完了
頭部カバーを外してみると以前のビスがそのまま残っていました。恐らく、取り外す際にネジ山を潰してしまいそのまま放置を決め込んだのでしょう。
ビスが残っていても、特に問題が無いと言えば問題は無いので、バルコニー屋根との隙間で作業のやり辛い場所だということでの放置と思われます。
こちらも、サービス工事で行なわせて頂きました。(下見時にお客様と約束)
この杜撰な取り付けを行なったのはノジマ。冷媒ガスが漏れたのは、そちらの施工不良であることをお客様窓口に連絡しましたが、帰ってきた返事は、「お客様側でいじった商品についてはこちらの責任外である」というもの。
つまり、室外機を移動させるのも、漏れた原因を調べるためにナットを外すのも、お客様側でいじったということで、ノジマ側に責任は全くないというスタンス。
このような杜撰な施工をすれば、当然企業価値は下がるのだから、ノジマの工事担当者が現地を確認して、ノジマの基準に合わない不適切な施工であることを確認し、不適切な施工をした工事業者を排除するというのが、ノジマが取るべき姿勢だと思うのだが・・・
結局「当社には一切の責任はない」との一点張りだったうえ、そのやりとりを含め、SNSで発信しても構わないとの回答を頂いたので、これ以上、杜撰な設置工事の被害者を出さないためにも、このような記事にしました。
量販店のエアコン設置工事、確かに安いです。でもその裏には、このような杜撰な工事がされているリスクがあることを理解して欲しいと思います。
「アフターまでシッカリ面倒を見てくれるエアコン設置をお願いしたい」という方がいらっしゃいましたら、是非、当店までお気軽にお声掛けをお願いします。
「家電オヤジ」
松屋電気商会(マツヤデンキ)
〒418-0066 富士宮市大宮町16-15
TEL:0544-26-3693 FAX:0544-26-4163
営業時間:AM9:00 ~ PM7:00 定休日:水曜日
お客様用駐車場:当店東側クリブン駐車場No.45
※当店のキャッシュレス対応は、PayPay及び各種クレジットカードです
詳しい内容については、こちら
※Panasonic製LED電球5年保証についての当店の対応は、こちら
Panasonicのホームページにて、当店が紹介されました
お客さまと店の間に それぞれの物語「Vol.100 一級建築士のいる店の話」
当店の百周年記念事業が、Panasonicのホームページにて紹介されました
フレイルを防ごう!「のどピコ体操」コンサート×パナソニックの店
一級建築士事務所 いなはら建築研究室
静岡県知事登録 (3)第6471号
〒418-0066 富士宮市大宮町16-15
TEL&FAX:0544-22-8082
家電建築富士宮+薪ストーブ 旧ブログは、こちら
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冷媒ガスが全て放出されてしまった後、ナットを緩めてみたら、予想通り。高圧側(上の細い側)のフレア加工した部分が伸び切っています。上下の画像を見比べてみれば、その差は歴然だと思います。
このチューリップ状にフレア加工した銅管先端を室外機側のボルトの先端と密着させ、その部分をナットで適正トルクで締め付ける、というのが正しい施工となります。
上の画像の状態は、銅管とボルトとの密着が不完全な(隙間が空いた)まま、ナットを締め込んだものと思われます。私も過去に何度か、この失敗をしております。
低圧側(下の太い側)のフレア加工も薄くなってしまっています。おそらく、適正トルク以上で締め付けたのではないでしょうか。
新旧のフレア加工を見比べてみると、銅管やフレア加工部分が伸びているのが分かるかと思います。
配管接続後、長めに真空引きをし、その後しばらく放置して漏れが無いことを確認してから、規定量の冷媒ガスをチャージしました。
原因はどうであれ、室外機をずらしたことで冷媒ガスが漏れたことは間違いないことなので、この作業は、こちらの負担で行ないました。
この取付け不良以外にも、いくつか問題点というか、手抜き工事というか、指摘しておきたいと思います。
テープ巻きをしている冷媒管の途中に、デコボコしている部分が見えるかと思います。これはFケーブルを途中で繋いだ痕跡です。通常、室内機と室外機とを繋げるFケーブルを途中で繋ぐようなことは、漏電リスクがあるために、絶対に行ないません。
仕方なく途中で繋げなければならない場合は、絶対に雨の掛からない場所、例えば配管カバー内で接続します。このように、テープ巻き部分で接続することは、絶対にやってはいけないことであります。
続いて、配管カバーの頭部。シーリングやパテ埋めなどの雨水侵入策が全く行なわれていません。軒の深い部分であれば、そのような処置を行なわないというケースもあることはありますが、ここはほぼ軒の出がない場所。ここで処置を行なわないのは、手抜き工事以外の何物でもありません。
頭部カバーを外してみると以前のビスがそのまま残っていました。恐らく、取り外す際にネジ山を潰してしまいそのまま放置を決め込んだのでしょう。
ビスが残っていても、特に問題が無いと言えば問題は無いので、バルコニー屋根との隙間で作業のやり辛い場所だということでの放置と思われます。
こちらも、サービス工事で行なわせて頂きました。(下見時にお客様と約束)
この杜撰な取り付けを行なったのはノジマ。冷媒ガスが漏れたのは、そちらの施工不良であることをお客様窓口に連絡しましたが、帰ってきた返事は、「お客様側でいじった商品についてはこちらの責任外である」というもの。
つまり、室外機を移動させるのも、漏れた原因を調べるためにナットを外すのも、お客様側でいじったということで、ノジマ側に責任は全くないというスタンス。
このような杜撰な施工をすれば、当然企業価値は下がるのだから、ノジマの工事担当者が現地を確認して、ノジマの基準に合わない不適切な施工であることを確認し、不適切な施工をした工事業者を排除するというのが、ノジマが取るべき姿勢だと思うのだが・・・
結局「当社には一切の責任はない」との一点張りだったうえ、そのやりとりを含め、SNSで発信しても構わないとの回答を頂いたので、これ以上、杜撰な設置工事の被害者を出さないためにも、このような記事にしました。
量販店のエアコン設置工事、確かに安いです。でもその裏には、このような杜撰な工事がされているリスクがあることを理解して欲しいと思います。
「アフターまでシッカリ面倒を見てくれるエアコン設置をお願いしたい」という方がいらっしゃいましたら、是非、当店までお気軽にお声掛けをお願いします。
「家電オヤジ」
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TEL:0544-26-3693 FAX:0544-26-4163
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お客様用駐車場:当店東側クリブン駐車場No.45
※当店のキャッシュレス対応は、PayPay及び各種クレジットカードです
詳しい内容については、こちら
※Panasonic製LED電球5年保証についての当店の対応は、こちら
Panasonicのホームページにて、当店が紹介されました
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当店の百周年記念事業が、Panasonicのホームページにて紹介されました
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Posted by ゆで落花生 at 09:45│Comments(2)
│まちのでんきやさん
この記事へのコメント
ノジマでエアコンを買おうとしてるときにこのページを見てしまった・・・
あのお高い工事保険に加入しないとこういう事されるのではないかと不安になってくる
ノジマのトラブル記事はやけに多いから他社購入を考えるか、他社の保険に入るか考える・・・べきか・・・
当たり前の事をやって当たり前の対応をしてくれってだけなんだけどねぇ・・・
あのお高い工事保険に加入しないとこういう事されるのではないかと不安になってくる
ノジマのトラブル記事はやけに多いから他社購入を考えるか、他社の保険に入るか考える・・・べきか・・・
当たり前の事をやって当たり前の対応をしてくれってだけなんだけどねぇ・・・
Posted by ノジマでエアコン買おうとしてる男 at 2023年06月27日 17:25
ノジマでエアコン買おうとしてる男さま、コメントありがとうございます。
富士宮エリアですと、ヤマダかノジマの2択になるかと思いますが、どちらも大差ないと思います。
ノジマの不具合が目立つのは、たまたま当店に相談されたお客様がノジマを選択していただけだと思います。
富士宮エリアですと、ヤマダかノジマの2択になるかと思いますが、どちらも大差ないと思います。
ノジマの不具合が目立つのは、たまたま当店に相談されたお客様がノジマを選択していただけだと思います。
Posted by ゆで落花生 at 2023年07月12日 11:44